マイルス・デイヴィス・オールスターズ VOL.2 ( BLP 1502 : Miles Davis Volume 2 )

Miles Davis Volume 2 ( BLP 1502 )

Miles Davis Volume 2 ( BLP 1502 )
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邦題『マイルス・デイヴィス・オールスターズ VOL.2』は、1956年にブルーノートからリリースされた、マイルス・デイヴィスのアルバム。
録音は1952年〜1954年。

1953年はマイルスのヘロイン中毒の最悪期

1953年当時のマイルスは、実力のあるジャズプレイヤーだったにもかかわらず、薬物中毒の記事が新聞に載ったことで、ジャズ関係者から距離を置かれるような状況だった。

さらにヘロイン中毒が悪化していて、薬代を稼ぐために演奏をする毎日。
新聞記事のために演奏する場所が少なくなり、ギャラの大半をピンハネされても文句は言えない状態だった。

そんなマイルスに手を差し伸べた唯一の人物が、ブルーノート・レーベルのアルフレッド・ライオンだった。
10インチ・レコードの「Miles Davis Volume 2」(BLP 5022)は、ヘロイン中毒の真っ只中の1953年に録音・リリースされた。

1956年発売の「Vol.1」「Vol.2」は再編集盤

その後、ブルーノートでは12インチ・レコードをリリースすることになり、最初の2枚がマイルス・デイヴィスのアルバムに決まる。
そして1956年に「Vol.1」「Vol.2」が発売されるが、いずれのアルバムも、
「Young Man with a Horn」(1952)
「Miles Davis Volume 2」(1953)
「Miles Davis Volume 3」(1954)
この3つのアルバムの録音セッションから選曲され、収録されている。

1956年の「Vol.2」は、1953年と同じ名前ではあるが、1952年、1954年録音の曲も収録されている
また、1953年の曲で収録されていないものも多いので、ほぼ別のアルバムと考えて良い。

モダンと定番が共存したアルバム

「Vol.1」にはマイルス作の曲はなかったが、「Vol.2」には4曲収録されている。

1、2、8、9のマイルスの曲が、洗練された雰囲気をかもしている。
定番曲の3、4、6、11も、充実した演奏で安心して聴ける。

1954年の録音には、1、2、7、8、9のようなモダンな曲が多く、
1952〜53年の録音には定番曲が多いのが特徴的。

1954年の録音は、マイルスは体調が全快しており、表現豊かで力強い演奏を聴くことができる。

Tracklist

01.テイク・オフ (MONO)
02.ウェアード (MONO)
03.ウディン・ユー (MONO)
04.アイ・ウェイテッド・フォー・ユー (MONO)
05.レイズ・アイディア (別テイク) (MONO)
06.ドナ (MONO)
07.ウェル・ユー・ニードント (MONO)
08.ザ・リープ (MONO)
09.レイジー・スーザン (MONO)
10.テンパス・フュージット (別テイク) (MONO)
11.イット・ネヴァー・エンタード・マイ・マインド (MONO)

参考文献

21世紀版ブルーノート・ブック 史上最強のジャズ・レーベルのすべて (ジャズ批評ブックス) [ ジャズ批評編集部 ]

マイルス・デイヴィス自伝 [ マイルズ・デューイ・デーヴィス ]

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