ジ・エミネント・J.J.ジョンソン VOL.1 ( BLP 1505 : The Eminent Jay Jay Johnson Volume 1)

The Eminent Jay Jay Johnson Volume 1 ( BLP 1505 )

ジ・エミネント・J.J.ジョンソン VOL.1、 BLP 1505 - The Eminent Jay Jay Johnson Volume 1

邦題『ジ・エミネント・J.J.ジョンソン VOL.1』は、1956年にブルーノートからリリースされた、J.J.ジョンソンのアルバム。
録音は1953年〜1954年。

1956年発売のLPは再編集盤

このアルバムは先に10インチでリリースされた、
「J.J.Johnson With Cliford Brown」(BLP 5028 , 1953年)、
「The Eminent J.J.Johnson」(BLP 5057 , 1954年)、
両アルバムのセッションからの曲が収録されている。

1953年録音

1. “Turnpike”
2. “Lover Man”
3. “Get Happy”
4. “Sketch 1”
5. “Capri”

1954年録音

6. “Jay”
7. “Old Devil Moon”
8. “It’s You Or No One”
9. “Too Marvelous For Words”
10.”Coffee Pot”

クリフォード・ブラウン参加の超人気盤

1956年8月に25歳で亡くなった伝説的トランペット奏者のクリフォード・ブラウンが参加している超人気盤である。
元々は「J.J.Johnson With Cliford Brown」と両リーダーアルバムだったが、LP発売時にタイトルが変更されている。

1956年のLPでは、クリフォード・ブラウン参加の曲は、「Vol.1」「Vol.2」両方に収録されていたが、
2001年のCDでは、「VOl.1」は1953年のセッションのみに曲順が整理された。
ただし、日本盤のCDではこだわりの強いジャズマニアのために1956年のLPの曲順になっているものが多い。
購入時には確認が必要。

切れ味の鋭いクリフォードと柔らかいJayJayの対比が最高

柔らかい音で表現豊かなJayJayのトロンボーンと、
切れ味鋭く爽やかな音のクリフォードのトランペット。
二人とも超絶技巧の持ち主だが、音色と表現の対比が面白く、アルバム全体が多彩で華やかな印象になっている。

アップテンポの曲ではクリフォードのペットが冴え渡り、
バラードではJayJayが独断場になる。

これほど完璧な組み合わせは他では聴けません。

ポップな前半と、モダンな後半

クリフォード・ブラウンとの共演の1〜5は、ポップでキャッチーな曲が主だが、
チャールズ・ミンガスが参加している6〜10は、モダンな印象が強い。

ミンガスの影響か、曲構成が複雑で多彩な曲が多いが、
モダンな曲構成の上にJayJayの柔らかで表現豊かな音が乗ると、一瞬でポップで楽しい雰囲気になり、とても聴きやすい曲になる。

同時のアルバムは録音年やメンバー構成で印象がまったく違っていて、
その理由や影響を想像するのが面白い。

トラックリスト

1956年発売のLP

1. “Turnpike”
2. “Lover Man”
3. “Get Happy”
4. “Sketch 1”
5. “Capri”
6. “Jay”
7. “Old Devil Moon”
8. “It’s You Or No One”
9. “Too Marvelous For Words”
10.”Coffee Pot”

2001年発売の海外盤CD

CD発売時に、セッションの時系列に曲を並び替えてある。
このアルバムは1953年の、クリフォード・ブラウンとのセッションをまとめてある。

1. “Capri”
2. “Lover Man”
3. “Turnpike”
4. “Sketch 1”
5. “It Could Happen To You”
6. “Get Happy”
7. “Capri (alternate take)”
8. “Turnpike (alternate take)”
9. “Get Happy (alternate take)”

2013年発売の日本盤SHM-CD

2013年発売の「ジ・エミネント・J.J.ジョンソン VOL.1+5 [SHM-CD] 」のトラックリスト。
1953年のLPの曲順で、後ろにアウトテイクを追加。

下の楽天のリンク先は10曲と記載してあるが、正確にはこのトラックリストの15曲である。

1 ターンパイク
2 ラヴァー・マン
3 ゲット・ハッピー
4 スケッチ1
5 カプリ
6 ジェイ
7 オールド・デヴィル・ムーン
8 イッツ・ユー・オア・ノー・ワン
9 トゥー・マーヴェラス・フォー・ワーズ
10 コーヒー・ポット
11 イット・クッド・ハプン・トゥ・ユー
12 ターンパイク(別テイク)
13 カプリ(別テイク)
14 ゲット・ハッピー(別テイク)
15 タイム・アフター・タイム

参考文献

21世紀版ブルーノート・ブック 史上最強のジャズ・レーベルのすべて (ジャズ批評ブックス) [ ジャズ批評編集部 ]

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